
2021春。ウイーン移住への記録 第14回
2020.05.25
オーベルジュメソンの経営を、
まったくの素人から夫婦で始めて18年が経ちます。
そんな僕たち夫婦が1年後の2021年春、
ウイーンへ移住し、開業することが決まりました。
この連載は、移住までの顛末を記録していきます。
「今の暮らしを変えたい!」なんていう希望をお持ちの方々に、
なにかのお役に立てればとリアルタイムに書いていきます。
ちなみに移住までは、夫婦ともメソンで仕事をしております。
その後のオーベルジュメソンの経営は、わたしたちの長女が引き継ぎます。
(このブログはあくまで夫の観点から書いていきます。
妻の観点は直接お聞きください・笑)
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簡単な自己紹介、なんのために移住するか、
事業の内容とおおよその規模、設立すべき会社の種類や移住手続きへのアドバイスがほしいことなどについて、
日本語でメールをしました。
「内容を確認するので、数日時間がほしい」という旨のメールが届いたのち、
その2日後に再度メールが届きます。
英語と日本語が併記された「契約書」と
「資金洗浄防止法の質問票」が添付されていました。
契約書が送られてきたわけです。
ある意味、当然のことかもしれません。
契約内容そのものについてのやり取りは無料だが、
依頼内容にかかわる一切については、
今後はすべて契約後の対応になるんだ、ということなのだと受け止めました。
私たちの依頼内容になるであろう仕事の内容が、
4つのフェーズに区分されており、その「工数」によって下限と上限の額が設定されています。
それ以外に、メールや面談での相談が
上限なしに無料になる「お得な」顧問契約はいかがでしょう?
なんていうことも月額料金が設定されています。
(移住は1年後ですから、12か月契約です)
とりあえず、上限額を合計してみます。
「えっ!5万ユーロ?」
日本円で約600万円です。
これだけの契約ながら、「結果には責任を持たない」と明記してあります。
これ以外に、税理士との契約も必要になります。
ネット上でようやく見つけた糸口をたどった先が、600万円の契約。
これはヤバいと、背筋が寒くなってきました。
この事態を、ウイーンとドイツのサポート役のご夫妻にメールしました。
「これはまっとうな契約なのか」と。
「大使館ルートであること、日本語対応ができるということで、ふっかけてきてるんじゃないか。
現オーナーに別ルートを聞いてみる」。
移住のための窓口対応が一変している。
今の状況で、お金で結果が買えるなら、安いものかもしれない」と。
このご夫妻はウイーンの移住窓口で、
通訳として立ち会っておられるケースを、
まさに今抱えている実感からのご発言なのです。
暗雲が一気に立ち込めてきました。