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Story | 【公式】オーベルジュメソン|滋賀・何もしない贅沢を味わう籠れる宿

Story

滞在中の楽しみ方を、
周辺のスポットや季節のトピックを
交えてご紹介しています。

夏のメニューのご紹介

2023.07.25

皆さん、こんにちは。

7月に入り夏の季節がやって来ました。

オーベルジュメソンでは、夏らしさを感じられる旨みたっぷりの魚介やみずみずしい地元野菜をふんだんに使用したコース料理をご提供いたします。特にハーブやお野菜にはこだわり、香りや風味が際立つ厳選した旬の食材を取り寄せています。

今回はThe mesonコースから抜粋したこだわりポイントをご紹介させて頂きます。

 

まずアミューズには、爽やかな甘みがあり、大きな粒でジューシーな特徴を持つゴールドラッシュという品種のとうもろこしを使用。
余計な糖度を加える事なく100%とうもろこし本来の甘みを引き出しムース仕立てにし、生雲丹とコンソメのジュレをあしらった、涼やかな一品に仕上げました。

さらにヤングコーンのフリット、イタリア産プロシュート、羊のチーズペコリーノチーズと共にお楽しみ頂ける一品となっております。

 

続いては、イサキと夏野菜のズッキーニを合わせたパスタです。

イサキは、夏に脂が乗って旬を迎えることから、「麦わらイサキ」とも呼ばれます。
皮目を香ばしくソテーしたイサキと、旨みを凝縮したセミドライトマトとアサリの出汁を使い、レモンオイルでさっぱりと仕上げました。
ズッキーニは食感と野菜本来の水々しさを活かす為に極薄にスライスした生の状態でご用意しております。

 

最後に、メイン料理は滋賀県が誇るブランド牛・近江牛サーロインをこだわりの火入れでミディアムレアに仕上げています。

ひら自然農園の無農薬野菜をオリーブオイルと塩でシンプルに味付けした付け合わせと熟成黒ニンニクと粒マスタードを合わせた旨みたっぷりのソースを合わせました。

 

このほかにも旬の厳選食材をふんだんに使ったお料理全7品のコースとなっております。

是非、夏のメニューを堪能しにいらしてください。

 

 

「Seosonal」コース 全5品

 

前菜
・湖魚のカルピオーネ
・ミートパテと近江野菜の
ピクルス
・完熟トマトとブラータチーズ
のカプレーゼ

 

パスタ
・イサキとズッキーニ イカ墨の 
 タリオリーニ

 


・本日鮮魚と帆立のポワレ
 地元野菜のカポナータ

 

メイン
・近江牛サーロインのグリル
 粒マスタードソース
 地元野菜のオーブン焼き  

or鹿肉のロースト アドベリーソース

 

デザート
・本日のデザート

 

ブレッド
・フォカッチャ

 

「The Meson」コース 全7品

 

アミューズ
・ゴールドラッシュ 生雲丹
 コンソメのジュレ

・ヤングコーンのフリット
プロシュートとペコリーノチーズ

 

前菜
・鮪のクルード オレンジとペペロナータ

・完熟トマトとブラータチーズ
 のカプレーゼ

 

パスタ
イサキとズッキーニ イカ墨のタリオリーニ

 


・甘鯛の鱗揚げ オマール海老のズッパ

 

ソルベ
・本日のソルベ

 

メイン
・近江牛ロースのグリル
 粒マスタードソース
 地元野菜のオーブン焼き

or鹿肉のロースト アドベリーソース

 

デザート
・本日のデザート

 

ブレッド
・フォカッチャ

ええかげん論

2023.07.21

「コロナ、政治、気候…不安は尽きねどもまずは日常を整える。その智恵がここに。正解は、いつも同じではない。けれど、自分のコンディションを整え、「今・ここ」を感じていれば、おのずと「ある一点」がわかるようになる。料理から、そして保守や仏教の思想から、それぞれに「ええかげん」を探求してきた二人による、自立して豊かに生きるための「ええかげん」論。」

(ミシマ社「本の詳細」より)


料理評論家の土井善晴さんと、思想家の中島岳志さんによる対談形式の本です。

テレビに出演されていた時の、朗らかな笑顔と関西弁が印象的だった、土井善晴さん。

どんなことを考えながらお料理をされるのだろうということが気になって手に取ってみました。

 

本の中で目に留まったのは、こんな言葉でした。

「料理する人は、日頃忙しい、学校や会社に行ってはる人たちに、「春になったよ」って知らせてあげられるということですね。」

 

私はメソンの中で「料理をする人」ではないけれど、「新しい季節の訪れを感じてもらう」ということは、

お客様に対するおもてなしの一つなのではないかなと思いました。

それは、都会にあるホテルよりも、田舎にあるオーベルジュの方がきっと得意な分野だと思います。

 

例えば今、メソン周辺をお散歩していると、だんだん日が長くなっていく中で、カエルの大合唱が鳴り響き、梅雨がそろそろ終わるのかなー?と思わせてくれます。

私たちが日常で感じている季節を、お客様にも感じていただくには、どんな事が出来るのか、そんな想いを大切にしながら、暑い夏を迎えたいと思います。

 

(今回の写真は季節感が出るよう、屋外で撮ってみました。

私は写真を撮ることが好きなので、まずは写真から、皆さんに季節を感じてもらえたら、と思います。)

はじめまして

2023.06.22

この度オーベルジュメソンの今年5月から、料理長に就任いたしました石塚卓郎です。
私の故郷でもある比良山麓のこの地で、新たに料理を作る事となりました。

私は調理師学校を卒業後、京都では京野菜を中心に和とイタリアンを融合したお料理、名古屋では400年の歴史のある料亭の建物を活かして東海地方の代表的な食材の松坂牛・飛騨牛や伊勢湾の新鮮な海鮮を用いたモダンイタリアン、福岡では海の見えるリゾートホテルで地中海料理またはメキシカンなど、15年に渡り様々な経験を積んで参りました

地元を離れて仕事してきた間、日本各地の農家さん、生産者様の下に足を運ぶ機会が多くありました。
それぞれ地域の素晴らしい食材を見つけることを続けてきた中で、この経験を生まれ育った滋賀の地で生かし、表現してみたいと強く思うようになっていきます。そしてオーベルジュメソンと出会います。

比良山脈からなる自然の偉大さやその恵みによって生まれる食材、琵琶湖の豊富なミネラルによって旨みを増した川魚、昔から馴染みのある同級生が作るオーガニック野菜など素晴らしい食材…。
この地の新たな価値に気づきがある毎日です。

これからも自ら生産者様の下に直接出向きながら、皆様にオーベルジュメソンで使っている食材や滋賀県の魅力的なスポット、これまでの僕の経歴などをご紹介していけたらと思います。

オーベルジュメソンで今まで大事にして参りました滋賀県の食材と温かいおもてなしに加え、全国各地の旬の食材をふんだんに使いながらイタリアンの調理法を用いてより美味しい料理をお届けし、一層ご満足して頂けるお店を目指して精進して参ります。

 

・・・

現在、一休.com限定で、全国旅行支援が再開しております。
詳しくは一つ前の投稿をご覧ください。

 

【6/30まで】一部販売再開!!

<第6回>ながらくご無沙汰をしておりました。

2022.01.19

ながらくご無沙汰をしておりました。

『一緒に学ぶ ワインの愉しさ』を

この度、不定期ながら再開させていただくことになりました。

どうぞよろしくお願いします♪

しばらくはオーストリアのワインについてご紹介させていただくつもりでいます。 

兼ねてより興味がありましたワイナリーを、日本にオーストリアのガブリエル グラスをご紹介された清水 博之さんにお誘いいただき訪ねる機会に恵まれました。

その目的地であるWINZER FAMILIE GRGOR  SCHUPはオーストリアの首都ウィーンより南へ車で約30分、電車で行くと1時間ほどのところにありました。

まずはぶどう畑を案内していただきました。

訪問したのが11月末とあって、葡萄の木はほぼ裸ん坊でしたが、古代2,000年前のローマ時代より存在した広大なぶどう畑について語ってくれた6代目のGregor

彼は瞳をきらきらさせながら案内してくれました。

弱冠26歳の彼は、10年先にこの地にこれからの作り手や若い人たちの為のワインスクールを作りたいのだとか。

今年コロナが落ち着けば、日本にも市場を求めて行く予定だと言っていました。

若いながら次の担い手として、しっかりとしたビジョンを持つ彼に私は感服いたしました♬

日照時間や気温、場所柄に恵まれたこの土地では、シャルドネ、ピノ ノワール、カベルネ ソーヴィニョン、シラー、そしてオーストリア固有品種であるロードギップラー、ゲルバー ムスカテラなどが家族の手を中心として栽培されています。

 

 

貯蔵庫に移動してタンクや樽の管理などを見せていただき、キリッと冷えたRoseccoという弱発泡性のワインを試飲させていただきました。

もう、この子のお持ち帰りは心の中で即決定‼︎ 

このワインはスクリューキャップなのですが、内側に特殊な加工が施されていてギュッと締めると数日は泡がもつようになっているのだとか。

ワインの作られる工程などをドイツ語からわかりやすく通訳してくださるのは、今回お誘いいただいたウィーン在住の清水さんの奥様であるルイーゼさん。

このお二人、大好きです!

そして、皆さんに是非、是非ご紹介したいのがホイリゲなるもの♬

これは、また次回に改めてじっくりご紹介させてくださいね!

それでは皆さま、今年もよろしくお願いします。

私は、明るい春がもうそこまでやって来ているように思えてなりません〜♪

 

ホスピタリティには心がある

2021.08.16

 

「ホテル・リッツにみるホスピタリティ序論―ホスピタリティとサービスの関連について―」※という短い論文を読みました。

 

そこでは、「サービス」と「ホスピタリティ」の違いについて述べられています。

「サービス」は「サーバント=召使い」と同じ語源を持ち、一方、「ホスピタリティ」は「ホスト=主人」と同じ語源を持つそうです。

 

以下は本文の引用です。

 

”サービスの基本的な意味は、奴隷または召使としてマスターに仕えることであり、ホスピタリティの基本的な意味は、ホストとしてゲストを温かくもてなすことである。 言うまでもなく、温かくもてなすためには、温かいもてなしの心がなければいけない。 すなわち、ホスピタリティは心の状態を前提としているのである。”

 

より良いお宿を目指すために、勉強をさせてもらおうと、最近、少しグレードの高いホテルに泊まりました。そこで私は、「サービスに本質がない」という感想を持ちました。

これは、どれだけ質の高いサービスを提供していても、そこに「心」が存在していなければ、無意味になってしまう場合もあるということなのだと、この論文を読んで改めて感じました。

 

例えば、お客様にパンのお代わりについて、ご希望があればご提供するのがサービスです。

一方で、私たちは、食事の終盤や2回目のお代わりの際、最後のお料理までおいしく召し上がっていただくために、「次のお料理のボリュームを確認いただいてから、お伺いします。」と伝えることがあります。これはホスピタリティの一つなのかもしれないと感じました。

 

お客様の人数が変更になるというのはよくあることです。そのご連絡の中で、「息子が一緒に来られることになって」と伺うと、一緒に来られるご両親の気持ちを考えると私も嬉しくなりますし、「友人に急遽仕事が入って」と伺うと、一緒に来られなかったお客様と同じ気持ちで、私も残念に思います。

 

売り上げの増減を抜きにして、お客様が増えることや減ることに、喜びや悲しみを感じるのは、そこに心があり、私がホストとしてゲストをお迎えする姿勢を持つことができているからではないかと思いました。

 

今のお盆の時期のように、忙しい毎日が続くと、そんな「心」を忘れて、効率を重視してしまいそうになることがあります。しかしながら、「サービスはホスピタリティの中にある」

とこの論文では述べられています。つまり、ホスピタリティのないサービスは本来ありえないのです。

そのことを忘れず、日々お客様をお迎えしたいと思います。

 

 

 

※2001年、土 居 守「ホテル・リッツにみるホスピタリティ序論―ホスピタリティとサービスの関連について―」http://jslrs.jp/journal/pdf/45-1.pdf

「籠れる宿」の過ごし方

2020.06.04

こんにちは、ふうかです。

 

緊急事態宣言が解除され、

少しずつ、お客様のご予約、ご利用が増えつつあるメソンですが、

以前とは、大きく変わったところがあります。

 

それは、多くのお客様が「籠もる」ための道具を

準備されているということです。

 

 

元々、父である前オーナーがメソンを始めた時、

大津市北部には、

周りに観光スポットになるものが無かったため、

「宿泊施設で過ごすこと」が旅の目的となるような

「籠れる宿」を目指そうと決め、

それに向けて、少しずつ環境を整えてきました。

 

例えば、

それぞれの部屋にリビングがあるので、

そこにライブラリーの本やCDを持ち込むと、

お部屋で過ごすだけで、

「何もしない贅沢を味わう」滞在が出来るようになっています。

 

そんな中で、一緒に来たご家族やご友人など

大切な人と向き合う時間が増え、

いつもは出来ないような少し特別な会話を作るお手伝いが

出来ると良いなと考えています。

 

 

前置きが長くなりましたが、

メソンの中にはお部屋食の出来るお部屋があるので、

お食事をお持ちする際、

お客様のお部屋での過ごし方を

垣間見ることができます。

 

例えば昨年だと、

どのお部屋に行っても、ラグビーワールドカップで大盛り上がり!

という時期がありました。

 

 

ここ最近も同じようにお部屋の様子を見ると、

多くのお客様が何らかの道具を

準備して来られているのです。

 

例えば、

ご自身でお持ちになったお気に入りのCDを流されていたり、

「お食事のあとにやろうと思って」と

パズルをお持ちになっていたお客様もいらっしゃいました。

 

私が最近1番楽しそうだと思ったのは、

「コードネーム デュエット」

というカードゲームをされていたお客様でした。

(本当に楽しそうにしていらしたので、

ご興味のある方は、こちらのサイトで詳しく説明されています。ご覧ください。)

 

 

それはさておき、

人の集まるようなところへ、自由にお出かけすることは少し難しい環境の中で、

「メソンでだったら外へ出かけられなくても、楽しい旅になるかもしれない」

「こんなものを持っていったら、もっといい滞在になるかもしれない」

などと考えてお越しいただいているのかなと思うと

とても嬉しく思います。

 

もちろん自由にお出掛け出来るようになることも

とっても楽しみなことですけどね…!

 

 

皆様も、メソンにお越しの際は、

まだ読んでいない本や見たかった映画など、

素敵な滞在のための道具をご用意してみてはいかがでしょうか?

 

そして、こんなものを持ってきたら楽しかったよというものがあれば、

また、教えてください。

ぼーっと出来ない

2020.05.01

こんにちは、新オーナーのふうかです。

(私がオーナーになった経緯はこちら

突然ですが、

私はぼーっとすることが苦手です。
休みの日に家にいることはほとんどなく、
いつも何らかの予定を入れたくなります。

 

最近は、休みの日は出かけられませんが、
かと言って突然ぼーっと出来るようになるわけでもないので
長めにお昼寝をしたり、犬の散歩をする以外は
ほとんどずっとパソコンの前に座って仕事をしている状態です。

 

なぜぼーっとしたいかというと、
「オーナーというのは、
手を忙しなく動かしている状況から一歩引いて
先のことを、広い視野で見ることが大事だ」と
前オーナーに言われたからです。

 

この広い視野というのは、

ぼーっと色々なことを考える時間から

生まれるのではないかと思っています。

 

では、なぜ私がぼーっと出来なくなってしまったか、
というと大学時代の習慣が原因ではないかと思っています。

 

大学時代、私は4年間ヨット部でマネージャーをしていました。

 

その仕事というのは、かなり多岐にわたり、

部員の食事作りや、合宿所周りの草抜き、お布団干しといった、お母さんのようなことをしながら、
モーターボートの運転、レース成績の分析、高校生のスカウトのお手伝いなど、
お母さんでは絶対にしないようなこともします。

 

とても忙しいので、いつも何か作業をしながら「次にしなければならないこと」
あるいは「次に後輩にしてもらうこと」をずーっと考え続けていました。

 

そのおかげで、「効率よく速く動く」「今すべき仕事を見つける」
というような能力は身についたと思います。

 

その一方で、何か手を動かしていないと不安になるので、
手を止めてゆっくりと何かを考える時間というのがうまく作れません。

 

最近、ブログを書き始めて、こんな風に「文字に起こす」作業は、

頭を使わざるを得ないので、考えるきっかけにはなるなと思っています。

 

その代わり、頭を洗いながらブログに書くことを考えていると

どこまで洗ったっけ?となってしまったりはしますが・・・

 

もしかして、これがぼーっと出来ているということでしょうか!?笑

 

とりあえず、ここに載せるかどうかは別として、

メソンのことを文字に起こす時間を作ってみようと思います。

私のこれまで

2020.04.26

こんにちは、新オーナーのふうかです。

 

私がオーナーになった経緯は前回お話ししましたので、

今回は、私のこれまでを少しお話したいと思います。

 

私は、メソンのあるエリア、

大津市の北、琵琶湖と山が両側から迫っているような場所に生まれ、

京都に行くのは「プチ旅行」だと思っていたくらい、

田舎でのんびりと育ちました。

 

ところがそんな田舎者の私は同志社女子中学校に入学し、

そのままエスカレーター式に同志社女子高校、同志社大学へと進みます。

 

大学時代は、

ヨット部のマネージャーとして

真っ黒になりながら忙しくも楽しい生活を送りました。

 

そんな大学在学中に

「メソンを継いでほしい」と両親から手紙を手渡され、

卒業後メソンで働くことが決まり、

約1年間働いて今に至ります。

 

 

前回も書きましたが、

私は両親が話し合って決めたことに対して

そのまま納得してしまうところがあります。

 

例えば、

99%が地元の中学校に進学する小学校にいながら、

「受験したら」と言われたときもすんなり受け入れたし、

大学在学中は、通える距離ながら言われるがままに京都で下宿、

4回生の秋学期、あとは卒論を仕上げるだけというところで

「色々考えたんやけど大学辞める?」と提案された時も

まあいいかと思い、やめるつもりでいました。

(結果的には卒業しました。)

 

前述したように、

メソンを継ぐことも両親から提案されたもので、

私の自発的な強い意志から決まったことではありません。

 

実は、ウィーンへ行くと両親が言い始めたとき、

「メソンを継ぐのをやめて一緒に行く?」

という提案もありました。

 

ですが私はその誘いを断りました。

 

これまでは、両親が私の人生の「最善であろう道」を考え、

用意してくれていましたが、

もうそろそろ私の人生の道は私が決めるべきなんだろうと思ったからです。

 

幸いなことに恵まれた環境で育った私の

かなり遅めの自立ではありますが、

「メソンのオーナーになる」ことは

やっと自分で選んだ初めての道ということになります。

 

とは言いながらも、まだまだ両親がいる間は

頼ってしまいがちな私ですが、

これから宜しくお願いします。

 

 

 

1か月に3万円、本を買っていた頃。

2020.04.23

大学生の頃、1か月に3万円の本を買うことを、自分の義務にしていた。

 

当時、京都にある仁和寺と嵐電・御室駅をつなぐ一本道にある、

トイレ・台所共同の下宿屋の4畳半に住んでいた。

下宿代は月13,000円。食費は1日1,000円以内と決めていた。

学費は出してもらうが、自分の生活費は自分でなんとかするから、

仕送りを止めくれていいと、大学2年の頃宣言した。

 

3万円の本代というのは、

これから先、自分はどう生きていけばいいのか皆目見当が使いないが、

「人のために役立つ人間になりたい」という希望を実現させるための、

自分への課題だったのだ思う。

社会はどうなっていて、どうしていけばより良くなるのか。

ものすごく知りたかったのだ。

そのせいか、この頃からフィクションはほとんど読まなくなる。

(今でも読みません)

 

下宿代13,000円+食費30,000円+本代30,000円=73,000円

これ以上の収入を、1か月で稼がないといけない。

 

この収入を支えてくれたのが、病院の宿直のアルバイトだった。

時給制だったのか、一晩いくらだったのか、金額に関する記憶はない。

それでも、一晩で1万円程度もらえていたように思う。

1か月に10日ぐらいバイトに入れば、10万円にはなるのだ。

 

夜6時ごろから朝の8時ころまで。

14時間ほどの拘束だが、大学の授業やサークル活動には、

あまり支障がなく、とても都合がよかった。

 

仕事は多様だ。

外来患者さんの送迎、関連診療所からの「検体」の回収、

常勤スタッフ帰宅後の診療時間外の外来の受付、会計。

往診の運転手兼助手など。

警備の役割も担っていた。

今思うと、本来資格が必要なことまで、仕事をしていたのかもしれない。

 

ほとんど、寝るだけの日もあれば、一睡もできない夜もある。

それでも大学卒後、そのまま就職しなかった時期の僕にとっても、

生活を支えてくれるとてもありがたいバイト先だった。

 

いま、オーベルジュメソンのライブラリーには、当時の本はほとんどない。

自宅に眠っている。

今その本をみると、「熱すぎる」のだ。

この熱さは、メソンのお客さんにとっては意味不明だ。

ライブラリーにあるのは、その後の少し落ち着いてから読んできた本だ。

 

ここしばらく、本をほとんど読まなかったが、

あまり仕事がないので、この一週間で手元にあった下記の本を読み出した。

「里海資本主義」 井上恭介・NHK「里海」取材班 角川出版

「戦後政治を終わらせる」 白井聡 NHK出版

「考えないヒント」 小山薫堂 幻冬社

「レイヤー化する世界」 佐々木俊尚 NHK出版

「佐藤可士和の打ち合わせ」 佐藤可士和 ダイヤモンド社

「左翼はなぜ衰退したのか」 及川智洋 祥伝社

「養老孟司の大言論 1」 養老孟司 新潮社

「養老孟司の大言論 2」 養老孟司 新潮社

 

近いうちに、何冊かはライブラリーに並ぶかもしれません。  

 

オーナーを交代しました

2020.04.18

こんにちは、ふうかです。

 

突然ですが、この度、私はオーナーになりました。

 

このブログを読んでおられる方は

2021春。ウィーン移住への記録」を

読んでいただいている方も多いと思いますが、

その中に出てくる「長女」が私です。

 

重複するので簡単に説明すると、

オーナーであった父と母が

ウィーンへ移住することになったので

もともと予定されていた私への交代を

両親が日本にいる間にしてしまおう、という経緯です。

 

 

このブログを使って私が思っていることや

感じていることをお伝えし、

少しでも私のこと、メソンのことを

知ってもらうきっかけになればと思います。

 

 

私自身が一番変わったと思うことは、

すべてが自分事になったということです。

 

去年の春に大学を卒業し、約1年間働いてきた中で、

「数年後にはオーナーになる」ということは頭の片隅にありながらも

どこか他人事だったなということを

最近、初めて気が付きました。

 

例えば、何かを決めるとき、

父と母が話して二人の意見が一致していれば、

深く考えず、「それでいいか」と思うことがほとんどでした。

 

ところが、「今日からオーナーになります。」

と言われた時から、

メソンの周りの物事に対して考え、意見を持つようになった、

と自分では思っています。

(本当は最終決定までしないといけないところですが、

今のところは家族で相談して決めています。)

 

最近再放送している「下町ロケット」というドラマ

(宇宙科学開発機構の研究員だった佃航平が、死んだ父の経営していた中小企業「佃製作所」の社長となり、社員たちと共に奮闘する姿を描く。by Wikipedia)

を見ていると、同じ小さな会社のトップに立つ人間としてなのか、

いつのまにか主人公を応援してしまっている私がいます。笑

 

立場が変わると、メソンの周りどころか

ドラマの中まで自分事になるのだなと驚いています。

 

それはさておき、

これから様々なことに対して、議論を重ねていく中で、

今まで両親がメソンでのことに対して、

どのように考え、向き合ってきたかを知り、

「決める力」を養っていきたいと思います。