私たちの仕事は何か?
2023.10.14
オーベルジュメソンは創業21年を超える。
これまで、いつも「私たちの仕事はなんだろう?」と考え続けてきた。
「オーベルジュ」は、「主に郊外や地方にある宿泊設備を備えたレストランである」(Wikipedia)。
確かにそうなのだが、どうもしっくりこない。
だから考え続ける。
しかし「あぁ、こういうことだったんだ」と、思い知らされる時がある。
とある日に「客室ノート」に記されていた。
癌で闘病中の夫と訪れました。
4月に大きな手術をして、今は抗がん剤で治療中です。
辛い日々の中で、こんなに素晴らしい時間を与えられたことに感謝です。
聞こえるのは、風の音、虫の声、鳥のさえずり…穏やかな優しい人達。
美しい器に盛られたこの上なくおいしいお料理。
澄んだ空気…
これからもずっと、できるだけ長く二人で生きていきたい、と
改めて思わされる時でした。
苦しくても頑張っている夫に感謝とエール!
幸せな時間、ありがとう。
スタッフの皆様、ありがとうございました。
客室ノートを読んで、私たちはゲストがどんな思いやタイミングでお越しになるのかを知る。
そして、ふさわしい仕事ができていたのかどうか、振り返る。
メソンで毎日仕事をしている私たちにとっては、「メソンでの毎日」は日常。
だが、客室ノートを通して、改めて私たちは思い知らされる。
私たちの仕事は何かを。