メソンがウエディングの仕事を始めてから、
ブライダル業界には理解できないことが存在している、と感じていた。
その象徴的なものが、「持込料」。
(「保管料」という場合もある)
衣装、引き出物、美容などを、その会場の提携店以外で利用すると発生する料金のこと。
料金がかかるどころか、「持込」自体を認めない会場もある。
なぜ、こんな制度が存在するのか?
あるサイトの説明によると、
「実際には持ち込まれたアイテムの保管のための料金というよりも、
自身の会場の売り上げを維持するための手段として用いられている
といっても良いでしょう。」(「コトバンク」より)
ブライダル業界には、結婚式場を頂点にしたピラミッドが歴然と存在している。
衣装、引き出物、美容、装花、写真、ビデオ、司会、演出…など、
さまざまな業種がその傘下にある。
そのピラミッドに他から入り込めないよう、
「持込料」という壁をつくって、
「利益共同体」をつくりあげてきたわけだ。
「下請けいじめ」的な行為も横行していると、耳にする。
そのかわり仕事は保障しますよ、そのための制度が「持込料」って訳だ。
結果として、さまざまなアイテムに対する
お二人の選択の自由は奪われ、必要以上なコストを強いられているのかもしれない。
ブライダル業界は、だれに顔をむけて仕事をしているのか?
本末転倒もはなはだしい。
こうした制度が存在している業界を、ぼくは他に知らない。
これまでメソンには衣装にのみ、「持込料」が存在していた。
衣装や付属品が、宅急便で送られてくることケースが少なくなく、
すぐに着られる状態にしたり、付属品がすべてそろっているかのチェック、
また返送までしなければならず、そのための「手間賃」としていただいていたのだ。
ですから、「持込」だけのケースと、「手間」がかかるケースを仕分けすることとし、
結果として、衣装も含めすべての「持込料」は全廃します。
ただし、上記のような「手間」がかかる場合にのみ、
料金をいただくこととします。